特許翻訳の仕事内容紹介

■特許翻訳とは

 特許事務所で行う翻訳の多くは、特許出願明細書(業務では「明細書」と呼んでいます)の翻訳です。明細書とは、特許を取得するために特許庁に提出する書類の一つで、発明を詳細に説明し、保護を受けたい発明の権利範囲を定義した文書です。技術文書としての役割と、権利書という法律文書の側面を併せ持っており、書式や用いる表現については、細部にわたって決まりごとがあります。日本の特許庁に出願する際には日本語で記載しますが、海外の特許庁に出願する際には、各国が指定する言語に翻訳する必要があります。明細書の記載内容について、特許庁から不備や不足を指摘され、改善できない場合には、特許を取得できなくなってしまいます。翻訳者は、技術内容を正確に翻訳するだけでなく、法律文書としての決まりごとも忠実に守り、権利範囲を不用意に狭めたり広げたりすることのないよう注意して表現することが求められます。
 また、明細書の他に、特許庁から通知される拒絶理由や、それに対する応答案のコメントの翻訳も重要な仕事です。翻訳については、日英が大半ですが、海外のクライアントが日本に出願する際には、英日や、その他の言語(韓国語、中国語、ドイツ語等)の場合もあります。

■特許翻訳の業務の詳細

 翻訳者は、明細書等の日英翻訳および翻訳チェックを担当します。個々人の能力にもよりますが、1案件当たりの翻訳に要する期間は、概ね3~10日程度です。現在、翻訳対象の案件の技術分野は、情報処理、電気を中心に、機械、材料など多岐にわたります。翻訳に際しては、辞書やインターネットの他、翻訳メモリと称される翻訳ツールも利用しますし、機械翻訳ソフトを積極的に利用していただいても結構です。所内翻訳の強みは、明細書を作成した技術担当者が近くにいるため、技術内容などについて直接相談することができ、結果として翻訳品質を向上できる点にあります。各翻訳者には、ある程度決まった範囲の技術分野が任せられ、技術理解を深めやすく、品質の維持・向上につなげています。

■はづきでの翻訳者の仕事

 当事務所には、5名以上の翻訳者が在籍しており、翻訳グループとして、週に一度の定例ミーティングの他、各人が翻訳した訳語を共有するための用語集の作成、昼休みを活用した勉強会など、互いに相談しながら、切磋琢磨し合い、日々スキルを磨いています。
 個々の明細書の翻訳については、基本的には各人の担当案件を1人で仕上げますが、海外のクライアント向けのプレゼン資料などの翻訳については、お互いに協力しながら完成させています。こうした他の翻訳者と意見交換できる環境は、事務所勤務の翻訳者ならではの貴重な場です。

09:30~10:00 出社後、メールの確認、期限の確認
10:00~12:00 明細書の翻訳チェック
12:00~13:00 同僚とランチ
13:00~13:30 翻訳チームミーティング
用語集について討論
13:30~17:30 技術担当者に技術内容について相談
相談後、明細書の翻訳
17:30~18:00 自分が翻訳した訳語を用語集に追加
18:00 帰宅
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